西荻窪・歌声喫茶の会場ココパームは2階です。エレベーターがないのでお客様にはご不便をおかけしていますが、皆さんご自分のペースで階段を上がってきていただいております。
やっとの思いで到着。そして受付。お財布を出したり、スタンプカードを探したり、意外と大変。
でも、この受付での、二言三言交わす会話もおつなもの。昭和30〜40年頃の銭湯の番台よろしく「今日も暑いわね」「ホント、やんなっちゃう、夏に逆戻りだわ」「体にこたえますね」——
ホントにお彼岸を過ぎてもちっとも涼しくならない今日この頃。それでも、開始2〜3曲「あざみの歌」や「赤いランプの終列車」を歌う頃には、会場の空気感がしっとりと秋色に染まってゆくようです。不思議なもので、人の心の持ちようで涼しくなれるものなのですね。
今日は、はじめてとりあげる「心の瞳」が印象的でした。
ほとんどの方が、まったく知らなかったり、耳にしたことはあっても歌ったことがない曲であるにもかかわらず、「これから少しずつ歌えるようになりたい」という反応をしてくれる方が多くいらっしゃいました。
詞や曲が素晴らしいというだけでなく、あの坂本九さん生前最後の曲、という作品の背景に、じっくりと歌詞を読んでいるお客様の姿もありました。
締めくくりは「見上げてごらん夜の星を」。まるで九ちゃんがやさしい笑顔で私たちを見守ってくれているようでした。