懐かしい歌をギター生伴奏で

“かりそめ”感に満ちたムード歌謡の魅力に浸ることのできる1曲です。

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ラブユー東京

 
1966年(昭和41年)黒沢明とロス・プリモス
作詞:上原尚
作曲:中川博之

七色の虹が 消えてしまったの
シャボン玉のような あたしの涙
あなただけが 生きがいなの
忘れられない
ラブユー ラブユー 涙の東京

いつまでもあたし めそめそしないわ
シャボン玉のような 明るい涙
あしたからは あなたなしで
生きてゆくのね
ラブユー ラブユー 涙の東京

幸せの星を きっとみつけるの
シャボン玉のような 夢見る涙
お馬鹿さんね あなただけを
信じたあたし
ラブユー ラブユー 涙の東京
涙の東京
 

ムード歌謡/ムードコーラス・グループ、黒沢明とロス・プリモスのデビューシングル。CMソング作家として活動していた作曲家・中川博之氏にとっても歌謡曲作曲家としてのデビュー作で、氏はその後「たそがれの銀座」「さそり座の女」「わたし祈ってます」などムード歌謡の名曲を多数手がけることになります。

ラブユー東京」は女性の傷心を切々と語る甘い歌声とトリオ・ロス・パンチョスを彷彿とさせるコーラスハーモニーが、洗練された都会派ラテンサウンドにのせて美しく響きます。

ムード歌謡とは、戦前のジャズ・コーラスやハワイアン、ラテンの音楽的なベースと日本の流行歌の味わいとが絶妙に混じり合った日本独自の音楽ジャンルです。ナイトクラブなどでBGMやダンスのために演奏されていた音楽が時代の流れの中で歌謡曲化し、グループや歌手の個性による広がりを見せつつ、1ジャンルとして確立したものと言えます。

「ムード」という語は、英語《mood》の訳としては「気分、雰囲気」といった一種漠然とした意味合いに過ぎませんが、日本語化した「ムード」や「ムーディ」にはもう少し特別な情調、どちらかといえば哀しみを湛えた大人の趣がふくまれるように感じられます。しかもそれは、限られた場所、限られた時間の中での秘めごとのような“かりそめ”感に満ちています。

ムード歌謡とは、いけないと思いながらもそこに身を浸したくなる妖しい魅力に満ちた音楽なのです。

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投稿者:チャコ&チコの歌声喫茶
記事公開日:2024/06/09(日)