懐かしい歌をギター生伴奏で

作曲はイングランドの舞台音楽作曲家ヘンリー・ビショップ(1786〜1855)

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埴生の宿

 
1889年(明治22年)唱歌
訳詞:里見義
作曲:ヘンリー・ビショップ

埴生の宿も わが宿
玉のよそい うらやまじ
のどかなりや 春の空
花はあるじ 鳥は友

おお わが宿よ
たのしとも たのもしや

ふみ読む窓も わが窓
瑠璃の床も うらやまじ
清らなりや 秋の夜半
月はあるじ むしは友

おお わが窓よ
たのしとも たのもしや

 

日本では1889年(明治22年)の『中等唱歌集』に掲載されて以来、長きに渡って親しまれている翻訳唱歌です。

歌のテーマは、貧しく粗末であっても我が家がいちばん良いものだ、というもの。素朴でおだやかな旋律が、そのテーマをいっそう際立たせています。望郷の愛唱歌としてこれからも歌い継がれるべき名曲のひとつだと思います。

原曲「Home, Sweet Home」は1823年にオペラ『ミラノの乙女クラリ』(Clari, Maid of Milan)の中で歌われたアリアです。作曲者のビショップはシチリア民謡から着想したそうです。これより以前に「A Sicilian Air」という曲を発表していて、実はこれが「Home, Sweet Home」の原型なのだとか。

余談ですが、昭和3年に二村定一さんが発表した「君恋し」のレコードでは、後奏で「Home, Sweet Home」の一節が引用されています。「君恋し」の日本らしい古風な歌詞や旋律の雰囲気と、当時の最先端のジャズアレンジとが絶妙に溶け合う中、エンディングに親しみのあるメロディーが現れる構成がなんとも洒落ています。

◎この曲のチコ編曲によるギター独奏用楽譜は以下の店舗またはオンライン楽譜販売サイトで購入できます。

プリント版:G&Mギターショップ
ダウンロード版:mucome ミューカム


投稿者:チャコ&チコの歌声喫茶
記事公開日:2020/04/25(土) 
タグ:1889年  明治22年  翻訳唱歌  里見義