大正元年の『尋常小学唱歌(四)』で発表された上記の歌詞がオリジナル。
その後、昭和17年『初等科音楽(一)』収録の際に、文部省の命を受けた林柳波氏により歌詞の一部が改変されます。国民学校初等科三年で使用するために《さらさら流る》を《さらさらいくよ》、《咲けよ咲けよと ささやく如く》を《咲いているねと ささやきながら》など、歌詞の一部が口語体に改められ、三番も省略されました。
さらに昭和22年に再度の改変がなされ、現在は下記の歌詞がよく歌われています。
春の小川は さらさらいくよ
岸のすみれや れんげの花に
すがたやさしく 色うつくしく
咲けよ咲けよと ささやきながら
春の小川は さらさらいくよ
えびやめだかや こぶなの群れに
今日も一日 ひなたでおよぎ
遊べ遊べと ささやきながら
【参考文献】
『日本唱歌集』堀内敬三・井上武士編(岩波文庫)