懐かしい歌をギター生伴奏で

岡本敦郎さんは“ミスターラジオ歌謡”と呼ばれました。

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白い花の咲く頃

 
1950年(昭和25年)岡本敦郎
作詞:寺尾智沙
作曲:田村しげる

白い花が咲いてた
ふるさとの遠い夢の日
さよならと言ったら
だまってうつむいてた おさげ髪
悲しかった あの時の
あの白い花だよ

白い雲が浮いてた
ふるさとの高いあの峰
さよならと言ったら
こだまがさようならと 呼んでいた
さびしかった あの時の
あの白い雲だよ

白い月がないてた
ふるさとの丘の木立に
さよならと言ったら
涙の瞳でじっと 見つめてた
悲しかった あの時の
あの白い月だよ

 

NHK『ラジオ歌謡』のヒット曲です。

田村しげる氏は昭和6年に作曲家デビューし、東海林太郎さんや松島詩子さんらに曲を作りました。戦後は本曲や「たそがれの夢」(昭和23年 歌:伊藤久男)をはじめラジオ歌謡の名曲をいくつも手がけています。作詞の寺尾智沙さんは田村氏の夫人。

この田村しげる・寺尾智沙ご夫妻の共作では、他にも「リラの花咲く頃」「さざん花の歌」といった花をモチーフにした抒情歌が現在まで愛唱されています。

歌になっている白い花は数多くあります。
ニセアカシア:「アカシアの雨がやむとき」「恋の町札幌」「この道
クチナシ:「くちなしの花
コブシ:「北国の春
月下香:「夜来香
※イエライシャンは黄色い花ですが、この歌に歌われているのは白いチューベローズ(月下香)だといわれます。

「白い花の咲く頃」では具体的な花の名前は登場しません。歌詞に登場する白い花、白い雲、白い月は、愛する人をおいて故郷を去ったときの哀しみの象徴として描かれています。


投稿者:チャコ&チコの歌声喫茶
記事公開日:2021/03/17(水)